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silent - 感想・OST

silent

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画像:fujitvより

 

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キャスト

川口春奈 - 青羽紬
目黒蓮(Snow Man) - 佐倉想
鈴鹿央士 - 戸川湊斗
桜田ひより - 佐倉萌
板垣李光人 - 青羽光
夏帆 - 桃野奈々
風間俊介 - 春尾正輝
篠原涼子 - 佐倉律子
山崎樹範 - 古賀良彦  他

 

脚本:生方美久
演出:風間太樹、髙野舞、品田俊介
フジテレビ 最高視聴率9.3% 全11話
放送期間 2022/10/06~12/22

 

個人的評価

(視聴期間 2022/10/08~12/24)
総合評価 ★★★☆(3.5)
物語の面白さ ★★☆☆☆
笑い ★☆☆☆☆ 涙 ★★★★☆
キュンキュン ★☆☆☆☆ 視聴熱 ★★☆☆☆
ブロマンス ★★★☆☆ ウーマンス ★★★☆☆

 

※ネタバレなし感想はありません。

 

ネタバレ感想

ドラマ全体の感想

前回の記事で書きましたが、韓ドラ民がよく見ていたドラマでしたね。私は主にTwitterにいるので、Twitterで話題になっているのを見ました。


人間関係や話す内容、日常の細かなこと、多分いつも無意識に感じているけど、どこかで忘れているようなことに焦点を当てて丁寧に描いたドラマだったと思います。丁寧って言ったように、そこまで展開は早くないので、人によってはイライラしてしまうかも。


「言葉」がコンセプトになっていたのかなというドラマでした。主人公もつむぎちゃんだし。文字的には、紡じゃなく紬でしたけど(笑)
2人の名前、つむぎちゃんとそうくんの名前に表れてたような、言葉を紡ぐことと想うことにも焦点を当てていたドラマだったと思います。

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元々見ようと思っていたドラマでしたが、話題になっていなければ、溜まって結局見ていなかったドラマかなとも思います(笑)
そこまでハマらなかったドラマでしたが、それでも見てよかったと思います。

 

このドラマは、同じフジテレビの『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』ってドラマとめちゃくちゃ被るところがあって、見てみたらスタッフがいつ恋の方ばかりで、やっぱり!ってなりましたね。

 

雰囲気を細かく繊細に描いてる感じが、とってもいつ恋だった。ただ、私はいつ恋よりsilentの方が好きでした。いつ恋の方がもっと重たかった気がする。

 

いつ恋はそこまで好きではなかったのですが、坂元裕二脚本なんですよね。昔のヒット作を見ていないので、そこはわからないのですが、坂元裕二の作品が私はそこまで好みではなくて、silentの脚本家は坂元裕二を最も尊敬しているらしいので、似ていると感じたのはあながち間違いじゃないのかなと思いました(笑)

 

あまり好きでは無いと感じてるので、坂元裕二脚本作品をそこまで見てなくて、コメディが入ってくる方は見たことがないんですよね。いつ恋もsilentも全体的に雰囲気が重めだったけど、『カルテット』とか『大豆田とわ子と三人の元夫』とかを見たことがないんですよ。映画の『花束みたいな恋をした』も、演出は好きだろうなーって見ていて思うんですけど、見ていません(笑)
『カルテット』ネトフリにあるので、今度見てみようかな。

 

母がこのドラマを見ながら、ユン・ソクホの作品みたいだと言ったので、四季シリーズが好きな人は好きな作品なのかもしれません。私は冬ソナしか見ていませんが、冬ソナは好みのドラマではなかった(笑) 似たような系統があるのかも。でも冬ソナはこれよりも展開が派手で早いような気がします。

 

好みの問題ですね(笑)

演出はとても好きでした。

 

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印象的だったのは9話

9話で、想のお姉ちゃんの子どもが、もし想と同じ病気だったらって描写があったと思うんですけど、すごい残酷なシーンだなと思いました。

これが、制作側が無意識に残酷なこと描いてるなって思った訳では全く無く、そう思わせようと意図的に描いてるものだと思ってはいるんですけど、それでも残酷だなと思いました。

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目の前で想が苦しんでるのを見ていて、想はこれから音のない世界で生きていくのに、赤ちゃんに病気がなかったら「よかった」と言うように泣いてたじゃないですか。それは全く、本当に全く何も悪いことではないけど、想が否定されているような気持ちになりましたね。

 

でも病気がなくて、「普通」に耳が聞こえて良かったっていうのが、基本的にはこの世の中の「普通」なんですよね。

耳が聞こえないことや病気なことが悪い訳じゃなくて、耳が聞こえないことや病気になったら生きにくい世の中にしている、これを「普通」としている世の中に問題があると私は思うんですけどね。

 

「普通」からちょっとでも逸れたら、とても生きづらい世の中ですよね。「普通」でも生きづらいのに。

普通から逸れた人も、普通に戻ろうと頑張るのが今の普通だし、普通に戻れた人も普通ではない人に、自分が戻れたから普通になれと求めるところもあるし、「頑張って戻れる範囲の人に言われても」みたいな段階の普通ではない側にいる人は、どうしようもないと思うんですよね。

 

「普通の人が普通に生きられること」が普通になっている世の中に、その普通を変えてと言っても、普通から逸れて戻れず苦しんでいる人や、それに共感する人しか、それを変えようと思えないことが多いじゃないですか。

「助けてあげないと生きられない役立たず」という理由で起きた事件もあるじゃないですか。
それって、本当に病気や障がいのある人だけの問題?と思います。

 

そもそも「助けてあげないと生きられない役立たず」にしているのは、それを普通にしているのは、普通側の人間だと思います。それで助けてあげたから良い人認定されるって、普通から逸れた人からしたら、めちゃくちゃ理不尽な世界ですよね。って風間くんの役みたいなひねくれたこと言っちゃったけど(笑)

それでも色々思うところがあった回でした。

この感じから見てわかるかもしれませんが、一番好きなキャラクターは春尾さんだったかもしれません(笑)

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「よかった」って思うってことは、それがあれば生きづらい・苦しむってことを認識しているということだと思うので、「よかった」と思わないような世界になれば、私はいいなと思います。

 

あと、これは9話だったか忘れましたが、春尾さん(風間俊介)が「特別扱いも違うし、平等も違う」と言ってたのが、すごく共感出来ました。

特別扱いされたらすごい嫌なことは、自分が病気をしてたので感じた事なんですけど、でも病気や障がいの人が、そうではない人と同じくらい支障がないくらいに生活出来る土壌が出来上がっている世の中でもないのに、平等に扱おうっていうのも違う気がするんですよね。

普通ではないことに慣れて、それをどうにか自分の中の普通にして暮らしているだけで、普通なことではないっていうか。

 

「何も悪いことしてないのに謝ってばっかり」という描写もあったけど、誰かに対して下手に出ないといけないような雰囲気もあったりして。自分は幸せだと思ってるのに、勝手に可哀想だと思われてたりして。最近は昔より減ってきたけど、病気や障がいを扱うドラマは悲しくて重い話ばかりだったりして。

 

でも、これは私個人の意見です。
まだ世間的に話しにくかったり、賛否が多かったりする話題ほど、沢山対話して話し合うことが必要なのだと思います。

 

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主題歌のかかるタイミングが良い

タイミングが最高でしたね(笑)
わあ、良いところでかけてくるなー!って思ってた。
印象的に思わせたいシーンを最後に持ってきて、その時にかけるからより良かったです。

 

このドラマは、ひとつの回の最後にこういうことが昔あったんだよって見せる感じの演出が凄く良かったなと思います。

最中にあった描写で、なんでこの登場人物はこのような主張をしてるんだろう?なんでこんな風に傷ついているんだろう?ってことを、最後に昔こんな話をこの人としてたよって感じで流して、答え合わせみたいにしてたのが良かったです。答え合わせというか、プラスアルファで情報をくれるというか(笑)

その答え合わせの瞬間に、「凍りついた心には太陽を〜♪」ってかかりだすから、絶妙〜!(笑)

 

脚本家の「日本語がわかる人に見てほしい」

「ボクらの時代」にて、このドラマの脚本家さんがこう発言したことが話題になりました。

「silent」脚本・生方氏「ぶっちゃけ海外って興味ない」とキッパリ 韓国ドラマにもハマらないワケ(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース

 

「韓国ドラマ」を名指ししたことも話題になっていましたが、全くかばうつもりは無いですけど、今話題だから、最近話題になったから、名指ししたんだろうと私は取りました。「韓国ドラマや洋画」と言っていたので。

ドラマのコンテンツを批判したのではなく、言葉のことを言っているのだと思います。

でも、私はこの発言は様々な方向に皮肉だなと思いました。

 

日本語が好きってのは私も共感できるし、外国語に翻訳された時のニュアンスの違いで日本語の良さが薄れるのもわかります。(それは日本語に限らないとは思うんですけどね。)

 

一人称だけで、「私」「僕」「俺」「わし」etc..とありますし、多分カタカナで書くのとひらがなで書くのと漢字で書くのとでは、同じ言葉でも微妙なニュアンスの違いがあると思います。

「私」と「ワタシ」と「アタシ」
「僕」と「ぼく」と「ボク」
「俺」と「おれ」と「オレ」
=すべて「I」

 

言いたいことはわかるんですけど、手話を描いてるのに、日本語がわかる人に見てほしいってすごいなと思ってしまいましたね。

「日本語じゃないと意味が無い」って発言が一番気になりました。

日本語が好きで、日本語は美しいと言っている人が、このような表現でこのような趣旨のことを発言するのは、非常に皮肉なことだなと思います。

これは海外作品への発言で書いているのではなく、手話や言葉を描いているドラマだったから残念だということです。日本語の独特な表現や細かな表現、ニュアンスが、自分が意図するままに100%は伝わらないということについて述べているのだと思いますが、それでも日本語話者じゃないと、このドラマに共感できないということは全くないと思います。

 

日本語で手話を描きたかったんでしょうが、言語の種類で線引きする人がこの話を書いているということが何だかちょっと残念でしたね。劇中では、「日本語」と限定せず「言葉」と表現されていたし。

日本語は美しい、日本語が好き。は共感できます。でも言語という誰もが持っているものを、排他的に表現するのはちょっと違うかなと思います。

日本語がわかる人に見てほしいという発言で、今まで見ていた日本語話者からの印象も下げてしまった感じがします。

 

残念だなと思ったのは、これを発言した場所です。

「ボクらの時代」は、silentの制作陣を集めた回でした。silentの脚本家としての仕事だったと思います。この発言は、この方自身の考えなのに、silentの脚本家としての場で発言したために、silentの制作陣の考えとして、ドラマに影響します。

ドラマは1人では作れません。大勢の人が関わっています。

このような発言をするなら、個人としての仕事やインタビューの時に発言するべきだったのではないかなと思います。

このせいで、ドラマの評判に影響してしまうことは、残念でならないです。

このような発言を見ると、ドラマ側が訴えかけてくる内容と矛盾し過ぎていて、結局手話と日本語で何を描きたかったのか、よくわからなくなります。

 

でも、ドラマの中で描いていたものは、共感出来ました。脚本家に賛同や共感ができなくても、ドラマとして良い作品だったと思います。

 

再放送があるので気になる方はどうぞ。関東以外の方はFODで全話見られるそうです。

 

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お気に入りOST

1. silent snow
6. 悲しませたくなかった
7. silent main theme
12. 切ない三角関係
13. 主成分優しさの人
(得田真裕)

 

サントラもドラマの雰囲気にめちゃくちゃ合っていて良かったです。
この方のサントラは、曲のタイトルが劇中のセリフとかになってて面白いです(笑)

 

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